間違いばかりの始末書、顛末書の書き方(提出はちょっと待って!)

始末書を提出しなければならない状況に至って、まずその担当者やお詫びすべき本人がやることは、おそらく、インターネットで書き方や例文などを調べるところからだろう。

運よく、お詫びライターズのウェブを見つけることができた人は幸運だ、とは私たちの自分勝手な話しではあるが、いずれにしても、インターネットには多種多様な始末書の書き方や例文があるのが事実である。

しかし、お詫び文の書き方にルールめいたものはない。あるとすれば、ビジネス文書としての常識の部分だけであるのだが、始末書の書き方がわからないために、人はなんらかのルールや規則性を見つけようとする。

それはそれで、悪いことではないのだが、インターネットにはあからさまに誤った情報を掲載しているものもあるので、私たちの作成の経験をもとにして、気になったところを正しておきたいと思う。

 

間違い その1「始末書は社内に向けたもの」

まず、社内向けであるというのは、と言い切るのは正しくない。
始末書という単語を聞いて、なんとなく「やらかしてしまった社員が会社に提出するもの」と感じるが、じつはそうとも限らない。

過去10年以上のなかで、私たちにご依頼いただいた内容には、社内向けのものもあれば、社外向けのものもあった。

また、言葉の意味を調べてみても、始末書が社内向けとは読み取れない。

始末書 goo辞書

1 過ちをわびるために、事情を記して関係者に提出する書類。しまつがき。「始末書をとられる」

関係者とは、社内の人も社外の人も含まれる。たとえば、上司に提出する場合もあれば、取引先の担当者に提出することもあるわけである。

2 公的責任を問われている者が、自己に関して問題になっている事柄の一部始終を記載して提出する文書。

こちらについては、「公的責任を問われている者」が「提出する書類」であり、社内や社外に限定しているものではない。

このように、言葉の意味を見ても、始末書は社内・社外を問うていないのである。

実際のところ、始末書を提出する企業や担当者の意思によるところが大きい。
「始末書を提出してください」と言われれば始末書になり、「謝罪文を提出してください」と言われれば謝罪文となるのである。

 

間違い その2「始末書は反省文のようなもの」

明らかに違う。

仮に、社内(会社)に提出するものであれば、それは証拠として残されるものである。
次に同様の不始末を起こした場合は、「前回もこういうことがあっただろう」ということを言いたいがための材料である。それを元に、不始末を起こした社員がなんらかのネガティブな待遇が待っている可能性がある。

社外(取引先)に提出する場合も同様である。
次に何かあった場合に取引を停止する、あるいは損害の補償を請求するための証拠にするのである。

つまり、始末書は提出をすることだけで終わらず、あとあとのためにずっと取って置かれている書類なのだ。

 

間違い その3「縦書きが正式なものだ」

これは、取るに足らない、縦でも横でもどちらでもよいことであり、考慮をする必要がない。
社内(会社)に提出するものであれば、その会社に、始末書の書き方なるものが規定として存在するのなら、それに従ったらよいだけの話である。
社外(取引先)に提出するものであれば、まさにどちらでもよい。それよりも取引先はあなたの不始末に怒っているのである。

 

間違い その4「手書きのものが正式な始末書、顛末書になる」
ビジネスシーンでは、提出先に「手書きが正式なものである」というルールがあることを除き、手書きが正式なものとして認められる、ということはない。
実際のところ、どちらでも良いし、提出先からの指示があれば、その指示に従えばよく、なければ、パソコンで(ワードなどで)作って、プリントアウトすればよい。

「手書きのほうが、誠意が伝わるのではないか」という捉え方はできる。たしかに一理あるが、弊社の平素の作成での実感であるが、手書きとなると結構やりすぎで、受け取った人は少し驚いてしまうのではないかと思う。

いっぽう、個人間でなんらかの謝罪すべき事案が発生し、謝罪文を提出するのであれば、手書きでも良いのではないかと思う。

総じて、手書きだと「やりすぎ」感が相手に伝わってしまわないかが、少し心配になる。

 

間違い その5「ビジネス文書なので、気候の挨拶は不要」
ビジネス文書を理由にして要不要を決めるものではない。

気候の挨拶とは、たとえば、「早春の候、ますますご清祥の・・・」など、はじめに記載する、いわゆるはじめの部分である。

これを、必要か不要かで決めることに意味はなく、まさに、始末書や顛末書を提出するあなたが、丁寧に表現したいと思うなら、入れるべきであり、入れないでもよいと思ったら、入れなくてよいものである。

弊社の判断としては、
1、もし提出先が、自身が勤める会社の代表者や上司である場合で、普段、めったに会わない人であるのなら、季節の挨拶を入れたほうがよい。そのほうが丁寧だからだ。
これが、いつも会っている上司に提出するなら、わざわざ季節の挨拶を入れなくてもよいように思う。日常的に職務をともにしているのに季節の挨拶を入れると、よそよそしくなって、かえって妙な気持ちになるからだ。

2、もし提出先が、取引先であるなら、季節の挨拶を入れたほうがよい。仮に日常的に会う方々であったとしても、やはり、入れたほうがよい。理由は、そのほうが丁寧だからだ。
 
 
どうだろうか。
これらの間違いは、じつはあなたの心の中でも「どうしよう」と悩んでいるところではなかっただろうか。
 
はじめに申し上げたように、お詫び文の書き方にルールめいたものはない。だから、何かのルールを探そうとしても、実際はないのである。

また、例文など、そもそも万人にあてはまることはないので、それを見て参考になった気にはなっても、そのまま、あるいは一部だけでも使うことはできない。書かなければならないのは、あなた自身が経験したことである。
相手は怒っているのである。ありきたりな、文字通りどこかから借りてきたような言葉を使えば、提出先にお詫びをする気持ちが伝わらないので気をつけてほしい。

 

と、ここまで申し上げておいて、お詫びライターズには、例文を多数用意している。
 

例文 一覧


 
しかし、ここまでお伝えしてきたように、これは、使っていただくためのものではない。使ってはいけないものである。

これらの例文は、ご依頼を検討しているあなたに、ご依頼前に安心していただけるように公開しているものである。
 
事情は、会社、個人によりさまざまである。
共通しているのは、「やってしまった」ことによりお詫びをしなければならない状況にいる、この1点なのである。
 

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